山村留学と全国山村留学協会の成り立ち

山村留学の成り立ち

山村留学は、昭和51年に長野県八坂村(現 大町市八坂)において、公益財団法人育てる会の教育実践活動として、日本で初めてシステム化された教育活動です。

育てる会では、昭和43年より、春夏冬休みを利用した自然体験活動を実施していました。
そうした活動を続ける中で、幾人かの保護者の方から、「一年間地域に住んで、学校に通いながら、自然豊かな環境の中で、四季を通した様々な体験をさせてみたい」という相談を受けました。
実現には様々なハードルがありましたが、その主旨に賛同した受入地域の方々や学校教職員、行政のみなさんと試行錯誤をしながら作り上げたのが、一年間の山村留学だったのです。

その後、山村留学が及ぼす様々な効果が現れてきました。
参加した子ども達の心身の成長だけでなく、受入地域の子ども達にも、教室が活気づくなど、よい効果が現れました。
また、受入地域にとっても、住民の活力アップや保護者同士の地域を越えた交流、地域の自然の見直しなど、様々な良い点が出てきたのです。

八坂村には多くの市町村が視察に訪れるようになり、実施団体が増えるにつれて、多くの子ども達が参加するようになりました。
こうして、山村留学は全国に広まっていったのです。

全国山村留学協会の成り立ち

山村留学が全国に普及していくにつれて、「山村留学」という言葉のみが独り歩きを始め、当初の教育理念やシステム等が、地域事情に合わせて微妙に変化していきました。

そこで危機感を持った育てる会が、山村留学本来の理念を研修会や講演会、情報発信を通して全国に普及するため、昭和58年に関係自治体にはたらきかけて立ち上げたのが「山村留学普及協会」であり、この「山村留学普及協会」が現在のNPO法人全国山村留学協会の前身です。

今日、全国に約60か所の山村留学実施地域がありますが、その中の24団体が当協会に加盟し、主に情報交換や研修会、山村留学の全国調査など、普及啓発活動を行っています。

全国山村留学協会とは

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